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菊池 寛

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1888年12月26日香川県高松市生まれ。京都大学在学中、第三次、第四次「新思潮」に参加。『屋上の狂人』『父帰る』を発表するが、世間に認められるまでには至らなかった。時事新報社時代に発表した『無名作家の日記』『恩讐の彼方に』が評判になり、文壇的地位を確立する。「文芸春秋」の創刊、「文芸家協会」の設立、芥川賞、直木賞の設定などにも貢献する。

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この著者の記事

無名作家の日記
無名作家の日記

カテゴリ: National | 投稿日: 2025/07/01

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恩讐の彼方に
恩讐の彼方に

カテゴリ: Sports | 投稿日: 2025/07/01

それは、了海が樋田の刳貫に第一の槌を下してから二十一年目、実之助が了海にめぐりあってから一年六カ月を経た、延享(えんきょう)三年九月十日の夜であった。この夜も、石工どもはことごとく小屋に退いて、了海と実之助のみ、終日の疲労にめげず懸命に槌を振っていた。その夜九つに近き頃、了海が力を籠めて振り下...

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